ビジネスコンペティション最終プレゼン~ちば起業家大賞発表

ちば起業家大賞発表ビジネスプランコンペティション
~最終プレゼン~

初開催となる今回の「超域クラウド交流会2015」。目玉企画のひとつが、千葉県内で起業するチャレンジ精神にあふれた5組による「ビジネスプラン最終プレゼン」と「第1回 ちば起業家大賞」の発表だ。大賞の募集にあたっては5つのテーマ課題が設定された。いずれも千葉県の未来を支えるためには解決が不可欠なものとなっており、応募者は自身の分野でいずれかの課題をクリアするためのアイデアを持ち寄った。

【千葉の課題】

  1. ちばの食:千葉の豊かな食材、地域資源などを活用した食ビジネス
  2. インバウンド促進:海外からの旅行者に向け、魅力ある千葉を発信できるビジネス
  3. 子育て支援:出産・育児をしやすい環境、子育てをサポートするビジネス
  4. 健康づくり:高齢者や障がい者への生活支援、健康支援ビジネス
  5. 自由課題:自分なりに考えた千葉の課題解決を盛り込んだビジネス

そしてついに、応募総数100通を超えるなかから厳しい予選審査を通過した挑戦者たちがステージに上がり、その熱き想いを披露した。

千葉の未来を支える精鋭が集結!
ファイナリストたちによる熱きプレゼン

檀上のスクリーンを駆使したTED※1さながらの最終プレゼンテーションが始まった。トップバッターを飾ったのは「株式会社リオ」の市川正秀さん。独自に開発した全く新しい液体燻製技術で特許を取得し、県産醤油とコラボした燻製醤油を発売。今後は卵や魚介など様々な県産食材とコラボした商品で千葉を発信し、市場を開拓すると宣言した。

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次に登壇した「株式会社ニッポン食堂」の宇賀俊之さんは、千葉ニュータウンの一角で障がい者や高齢者とともに、農業に従事。障がい者一人一人の能力を引き出して収益も上げ、生活弱者の自立を支援する。個性豊かな社員全員が、さながら大きな家族のように協力し合って事業に取り組み、農業の生産から加工販売までの一貫した事業を展開していく。

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3組目は「ODS株式会社」の大屋さんと小川さん。コンテナを使った新たな居住空間の創造に着目し、建築基準にも適合する独自のコンテナハウスを開発。高齢者の経済的負担を抑えながらもかっこよく住みよい住環境の提供を可能にし、「医・食・住」の骨子からなる介護事業を提案。医者と建築家のコラボにより実現する画期的なプランだ。

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4組目、東金市からやってきた「あいよ農場」の志野さんは、農薬や化学肥料を一切使わない農業で約200種の野菜や果物を栽培。子どもたちが農家の生活や自然を体験できる託児事業を提案。子どもたちは自然に囲まれ農村体験でたくましくなり、預けた親は自分たちの時間を充実させたり、また一緒に体験することで、より子どもを愛おしく感じられるという愛にあふれた事業だ。

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ラストは船橋での地域クラウド交流会で高評価を得た「NPO法人やまとなでしこ」から中谷さん、鹿沼さん、山田さんが和装で登場。NPO法人を構成するエネルギッシュで多様なメンバーたちが有する高い専門性を活かし、起業したい女性を応援する、レンタルサロンの開設や女性のためのセミナーやイベントを開催するやまとなでしこ大学開校のプランを発表した。

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プレゼンの終了後、会場では携帯端末を使った一般投票と審査員による厳正な審査が行われ、ついに1組のアイデアが選出された。

※1 TED…Technology Entertainment Design。広める価値のあるアイデアの精神のもと、学術・エンターテインメント・デザインなど、様々な分野の第一線で活躍する人物を講師として招き、定期的にカンファレンスを開催しているグループです。カンファレンスの模様は、TED Talksといい長いものでも20分ほどの講演です。

発表と同時に湧き上がる歓喜の声
大賞の宇賀さんは大きく両手を突き上げた

最終プレゼンの投票が終わり、いよいよ15時から「ちば起業家大賞」の発表と授賞式が行われた。5組のファイナリストが再び檀上に上がり、まずは優秀賞2組から発表。選ばれたのは液体燻製技術を披露した市川さんと住居用コンテナによる介護事業を提案した大屋・小川さん。

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そして最後は大賞の発表へ。ちば起業家大賞は、千葉の課題解決に結びつき、独創的かつ成長性や収益性が見込める極めて優秀なプランに送られる。
照明の落とされた会場にドラムロールの音が鳴り響き、読み上げられたのは株式会社ニッポン食堂の宇賀さんの名前。スポットライトを浴びた宇賀さんは一瞬戸惑いと驚きの表情を見せるが、会場に駆け付けた家族の方に目をやると大きく両腕を突き上げ、「やったー!!」とガッツポース。会場は割れんばかりの拍手で包まれた。記念撮影では奥さんも並び、夫婦で喜びを分かち合っていた。拍手の鳴り止まないなかで行われた受賞インタビューは、誠実な物腰の宇賀さんらしい言葉から始まった。「僕のプランは蚊帳の外かと思っていましたので本当にビックリしています。皆さんありがとうございました。頑張って結果を作ります!」と、起業に向けての意欲を語った。

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