株式会社 拓匠開発代表取締役 工藤 英之 Model01 株式会社 拓匠開発代表取締役 工藤 英之 Model01

顧客満足を超えた感動を
企業理念に、ブルーオーシャンを
開拓し続けるクリエイター的経営者。

【プロフィール】工藤 英之(くどう ひでゆき)

1974年生まれ、千葉県千葉市出身。大学卒業後工務店勤務を経て2002年拓匠開発に入社。2009年から代表取締役就任。同年新築戸建分譲に参入した。当初販売仲介業者に『平屋分譲で成功した会社はない』と忠告を受けたが、ブルーオーシャンを開拓する道を選んだ。2014年度には「平屋の街」でグッドデザイン賞を受賞。以降、4年間で5プロジェクトのグッドデザイン賞を受賞。2015年には千葉市にツリーハウスカフェ&コミュニティスペース「椿森コムナ」をプロデュース。

Q1 事業継承のきっかけは?

15年前、私は匝瑳市の工務店に勤務していましたが、長男ということもあり、跡を継ぐために父の会社に入社を決めました。入社時の業績は落ち込み傾向にありましたが、その時だからこそ経験できることや学ぶべきことは多々ありました。

Q2 事業継承して一番苦労したことは?

何に苦労したとか、そういう気持ちはありません。とにかく、目の前にあることを好きになると、全力で没頭してしまうんです。好きな仕事に没頭して、結果を出して、そして仲間と美味しいお酒を飲むと、仕事を苦労だなんて感じることはありませんよね。楽しく仕事をやっている中では、「一生懸命やる」ということは、決して苦しいことではないと思います。常に仕事を思いっ切り楽しむ。それが大切なことだと思っています。

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Q3 経営者と従業員の
違いや魅力は?

経営者になるということは、人間形成において、最も効果的な選択だと思います。経営するためには、そもそも、色々なことを勉強する必要があります。加えて、知識だけではなく、ハートも大切。この両輪のバランスが重要なのです。
そして、人間力。これも兼ね備えていかなければ、組織は作れないのではないかと思います。現在は、社長である私自身が夢やビジョンを語り、会社の〝存在意義〞を明確にすることで、社員一人一人が同じ方向に向かって突き進んでいけるようにする、ということに重きを置いています。進むべき方向を明確にし、ビジョンを共有化することで、会社が良くなると考えています。

❶緑あふれるデザイナーズタウン モリニアル若松台 ❷別荘のような暮らしが実現。グッドデザイン賞受賞の街 モリニアル都賀 ❸ツリーハウスカフェ&コミュニティスペース 椿森コムナ

Q4 挑戦しつづけられる理由は?

大好きなメンバーと楽しく良いものをつくり、お客様の感動する姿を目の当たりにしていれば、これ以上、素晴らしいことは無いと思います。「拓匠開発と出会えて良かった」、そう思ってもらえる会社にしようという強い想いこそが、エネルギーの源です。「わー、すごい!」と言われることは〝満足〞を超えた〝感動〞ですよね。それを、メンバーと分かち合える喜び。利益のためだけではなく、そういう喜びを分かち合えることを幸せだと感じられなければ、それは偽物だと思います

Q5 御社の事業の魅力は?

拓匠開発はお客様に「あっ!」と言わせる仕事をする、という目標を持っています。そのためには、同業他社がやらないことをやっていきたいんです。いわゆる、ブルーオーシャン戦略です。新しいことを成し遂げていくには、勇気もいるし、もの凄いエネルギーが必要です。しかし、それを成し遂げたからこそ、私達が想像していたことを遥かに超える結果を勝ち取ることができる。そこまでやって、初めてお客様の感動につながると思うのです。私達はただ住宅を建てるだけではなく、そこに住む方々がどのような暮らしを営んでいくのかということを見据えた街づくりをしています。
〝Something New〞創意工夫により新しいものを創り続けることこそ、顧客感動につながると考えています。

Q6 現在の事業ノウハウの基盤は
どこで培いましたか?

私自身が生きてきた中で学んできたもの全てだと思います。学生時代や前職、プライベートの経験に至るまで、その全てを含めてです。毎日を楽しく一生懸命生きることが、良い学びにつながると思っています。私自身が共鳴したことはしっかりと吸収し、それに正直に生きていく。「ある日、神が降臨してきて導いてくれた」なんてことは、人生の中にはないんです。いろいろな人と会って影響を受けることも多々あります。

Q7 地域とのつながり、意義は?

私なりに考えてみますと〝地域とのつながりが大切だ〞っていうことは「当たり前」のことだと思うんです。
地域を大切にすることって、難しく考えることではなく、千葉に住み、千葉で商売をしているなら、千葉の人を大切にすることは、当たり前のこと。シンプルだと思います。

Q8 千葉県で起業する魅力は?

特に千葉県に限った話ではないですが、とにかく早く起業するべきだと思います。おそらく、この冊子を読んでいる人は高い意識やポテンシャルを持っていて、志の高い人が多いと思いますが、それであれば、なおさらに早く起業した方が良いです。
人生は一回きりですから、「私の記事を読んだり、スピーチを聞く時間があるなら、少しでも早く起業のために行動した方が良いよ」と言いたいです。

Q9 これから起業を考えている方に
メッセージをお願いします。

経営はバランス感覚が大切です。経営者は毎日、目標に向かって行動を積み重ねていくものですが、一生懸命になりすぎてしまうと、色々な不具合が起きてしまいます。自分自身が経営から離れ、次の世代へと引き継いでいくのも経営者としての大切な仕事ですから〝短距離ランナー〞とは違うわけです。バランス感覚を誤ると、長続きしないと思いますので、目標を掲げて、一歩一歩、焦らずに歩み続けて欲しいと願っています。

好きな漢字は?

「 愛 」
全ては「愛」だと思います。初めはクサいなと思っていたのですが、こんないい言葉はないです。原理原則の全てにおいてかかってくると思います。

影響を受けた本、おすすめの本は?

「帝王学」講義/守屋洋 著
守屋さんの書いている本は好きです。中国古典の本を色々書いているのですが、中国古典は2 0 0 0 年前にすでにほぼ確立されているのにいまだに読み継がれているのは、上っ面ではないほんとに芯の部分を学べるからだと思うんですね。原理原則はすごく大事だと思います。

オンとオフの切り分け方は?

家族と一緒に週末を過ごすとかを求められていると思うんですけど、私は違くて。仕事が楽しいんですよ。社長っぽくなりたくないなと思っていて。「もっと貫禄をもたないと」と言われるのですが、それだと自分らしく生きられないので、仕事をしながらもストレスがたまらずに楽しんでいます。

千葉で注目している起業家、経営者は?

すごいなと思うのは株式会社スノーピークの山井社長です。アウトドア商品の会社なのですが地方を元気づけようと新潟の三条を全国区に広げていっているのですね。人とのマッチング、共創、協業、自ら広告塔となり外にでたり、かっこいい商品を作り続けるなどすばらしい社長です。千葉からもああいう人が出るべきですね。