大学在学中に起業し、創業事業を上場企業へ売却。M&Aで事業取得し、訳あり不動産や空き家の買取再販事業を展開する経験豊富な若き経営者
- 株式会社AlbaLink
代表取締役 河田 憲二
(かわた けんじ) 市立船橋高校卒業(野球部所属)、結婚後数年は船橋日大前に在住。大学在学中に個人事業主としてwebマーケティングを起点とする事業を創業し2014年法人化。リーガルメディア事業と不動産賃貸業を展開。不動産事業に携わる中で、何らかの瑕疵を抱えた不動産売却で多くの人が困っていることを知る。空き家問題を含め、この事業に全力を投じる必要があると考え、2019年に運営するリーガルメディア事業を上場企業へ売却。同年不動産会社を買収して業態変更を行い、現在はwebマーケティングを起点に”訳あり不動産”の買取再販事業を展開。
起業のきっかけは?
大学生の頃に元々独立を見据えながら就職活動を開始しましたが、自分が求めているような会社様が見つけられず、それなら自分でやるしかないかと消去法のような形で起業しました。当時はヒトモノカネすべてが0(ゼロ)の状態でしたので、その中で学生がやれることと言えばインターネットを使っての情報発信やメディア作成しかないと考え、インターネットを起点にした事業プランを構想しました。当初はやることすべてがうまくいかず遠回りをしましたが、当時やっていた1つのアフィリエイト手法に兆しが見え、それを足掛かりとしてメディア展開、不動産賃貸業、不動産買取業と領域を変更してきました。
起業時で一番苦労したことやターニングポイントなどをお聞かせください。
起業当時は「自分の食い扶持が稼げればいいや」という低い志で事業に向き合ってましたが、結婚を機にスイッチが入った感覚があります。今やっている仕事は家族や子供にとって誇れるものなのだろうか?この仕事を20年30年と続けていくことに意味があるのだろうか?ということを考えるうちに、「まずはこの目の前の事業で圧倒的な成果を出して日本一になって、その先はその時考えよう」という思考になりました。 個人的に「若いうちは苦労しろ」とか「寝ないで仕事しろ」という価値観があまり好きではなく、苦労しないならしない方が良いし、身体を壊したら本末転倒なので睡眠は取った方が良い。ただ、その中で起きている時間は仕事にフルコミットして猛烈に働きました。うまくいったらそれを横展開してノウハウ化し、ビジネスモデルのネットワークを作り、うまくいかなければPDCAを回し、ひたすら繰り返すことである程度の規模まで事業を成長させることができました。
起業家・経営者と雇用される生き方の
違いや魅力は何ですか?
すべてのことにおいて決定権限があるということかと思います。もちろんその分の責任は付いて回りますが、自分で問いを立てて、自分で仮説を立てて、それを試してうまくいき、さらにその構造の中で自分に関わる人の権限が増えたり幸せの総量が増えていくのだとしたらこんなに楽しいことはないと思います。
もちろん雇用されていてもそれに近いことはできますが、その最上流が「経営者」「起業家」なのかなと思っています。
「まずはこの目の前の事業で圧倒的な成果を出して日本一になって、その先はその時考えよう」
ビジネスを通して、解決したい社会課題や
地域課題についてお聞かせください。
空き家を一つでも多く買取して、それを何かしらの方法でマネタイズして活用するということは、まさに地方の関係人口を増やし流れるお金の総量を増やすことに直結します。今まで使われていなかった空き家が息を吹き返して、その数が増えれば地方が元気になっていきます。
今は買取したものを適切な投資家に販売することしかできていませんが、今後は民泊やレンタルスペース、住宅弱者への住宅提供、空き家を使ったプランがいくらでも思いついており、これを果たすことができれば、それは日本の価値自体を向上させることと同義だと考えています。
あなたが考えるこれからの世の中や目指す
社会についてビジョンをお聞かせください。
事業の世界観は前述の回答の通りですが、会社を通じてもう一段上流でやりたいのは「良い人」を増やしていく文化を恒久的なものにしていくことです。良い人間が良い事業をやって、良い循環ができて良い社会になる。みたいな流れを法人として長期的に形成していくことができれば世界は今よりも少しは良いものになるのではないかと思います。 そのためには、経済的利益のみではなく、各所に対して誠実に経営をし続けていくということを大切にしたいです。
千葉への想いについてお聞かせください。
自分は大阪で生まれて江戸川区の西葛西というところで育ちましたが、高校時代を船橋で過ごし、西葛西という立地特性上もあり半分以上は千葉が地元という感覚です。友達も地元を除くとほとんど千葉県人です。高校時代という多感な時期を過ごしたこともありますが、若い時の思い出の大半は船橋周辺にあります(笑)
千葉のポテンシャルについて、
考えをお聞かせください
千葉のポテンシャルは、東京への近さと地形にあると思っています。北関東を除けば関東で1番面積があり、海があって山もある。(山と温泉は物足りないですがw)
個人的な考えですが、最終的に国力を支えていくのは教育だと思っており、世界に肩を並べられるような大学を作っていくことが長期的に見た時に日本が投資すべき部分だと思います。それをやるのに千葉という立地は最適で、まずこれだけ平坦で面積を確保できる可能性がある都道府県は国内でも千葉県くらいではないでしょうか。あとは沖縄か北海道とか?
1つの市区町村レベルの敷地面積で大学を作っていけるポテンシャルがあり、東京へのアクセスも担保されている。全然目処は立ちませんがそういう構想もしていきたいです。
これから起業を考えている方や
起業間もない
経営者へメッセージを
お願いします。
楽しんで1個ずつやりましょう!自分自身、なんの志もないところから1つずつ目の前の課題をクリアして今日までやってきました。1つ小さな事業を立ち上げてそれがうまく回り始めると、そこから得られる収益を元に許容できるリスクがどんどん広がっていきます。その好循環が回転し始めると、社会に対する信頼も確保できて資金調達も人材獲得もすべてにおいて難易度は下がってきます。
当然それ以外で組織を運営することや事業が拡大することによる難易度が上がっていく部分もありますが、取れるリスクがあがり権限があがっていくことは、めちゃくちゃ面白いことです。ただ、そのためには、どんな事業でも一足飛びには行きません。
今、目の前でできることに誠実に向き合って積み重ねていった先に、その果実はあると思います。事業をやっているとうまくいかないことも多々ありますが、それも自分で選択して自分で決断していれば誰にも文句は言えないですし、それこそが自分で業を起こすということの醍醐味なのかなと思います。
日本に生まれた時点でラッキーだし、今あるもので十分幸せと思えることが1番重要なのではないかと思うので、その上で1つずつ地道にクリアしていくことを楽しめると最高ですよね。
- 会社名
- 株式会社AlbaLink
- 電話番号
- 03-6458-8135
- 現在の資本金
- 2,400万円(資本準備金を含む)
- 現在の年商
- 5,174百万円
(売上高2024年12月期の業績予想
(2024年1月1日~2024年12月31日))
- 従業員数
- 145名
- 業 種
- 不動産の売買・仲介・鑑定
- 事業概要
- 不動産買取業、事故物件の買取事業、共有持分の買取事業、空き家買取事業、再建築不可物件買取事業、再販事業、不動産・相続相談会/相続セミナー
- 所在地
- 東京都江東区木場二丁目17番16号
BESIDE KIBA 3階
- 好きな漢字は?「円」
- お金が好きだからです(笑)というのは半分冗談ですが。
経営に最適解はないとよく言われますが、本当にその通りで、1つ何かをやっていれば必ずうまくいくということはあり得ません。何かやるってことは何かやらないってことだし、何かやらないってことは何かのバランスを崩すわけで、それをうまく見極めながらバランスをとって全体最適を考えるのが経営の役割なのではないかと。
そういう意味で、円(〇)ってよくできているなと思っていて、少しでもバランスが崩れると円は円ではなくなります。楕円になる。なんとなくこれが美しいなーと思うので選びました。あとやっぱり円が好きです。
- オンとオフの切り替え方は?
- 特に切り替えないで常に自然体でいることが大切だと思っています。無理をすれば歪みはでるし、かと言って全力で取り組まなければ欲しい結果は出しにくいですが、1番大切なのはそれをハイパフォーマンスで継続することなのかなと。
そういう意味でオンオフを切り替えるというより、いつも普通に過ごして普通のテンションで普通に当たり前のことを当たり前にやって、その水準をいつも一定でかつ高水準というのを目指していきたいです。個人としても会社としても。
- 影響を受けた本は?
- 金持ち父さん貧乏父さん/ロバート・キヨサキ 著
- あなたの会社が90日で儲かる/神田昌典 著
- 論語と算盤/渋沢栄一 著
- MAJOR/満田拓也 著
- スラムダンク/井上雄彦 著
- 千葉で注目している起業家、経営者は?
- 株式会社カブ&ピース 前澤友作 社長