多様で公平で、
インクルージョンな社会へ
その人らしさが活きる
サポートをしたい
- 株式会社SAKURUG
代表取締役 遠藤 洋之
(えんどう ひろゆき) 千葉県千葉市出身。大学卒業後はITのトータルソリューションを提供する株式会社GOOYAに入社。営業として年間目標を半年で達成し、部下20人のマネジメントに携わる。その後、2012年に株式会社SAKURUGを設立、代表取締役に就任。当初はWEB広告事業を手がけたが変更。現在の事業内容は、WEB制作やシステム開発などをおこなうクリエイティブテクノロジー事業と、採用マッチングプラットフォーム「Sangoport」の運営をおこなうリクルーティングエージェンシー事業。ブロックチェーン領域での研究開発もおこなっている。テクノロジーとクリエイティブの双方から顧客の課題にアプローチすることを強みとし、UIやUXを重視した、使いやすいシステムの開発を得意とする。WEBサイト、アプリ、ECサイト、ポータルサイト制作から開発後の検証や品質管理まで実績を積んでいる。
起業のきっかけは?
学生時代から起業したいと思っていて、何でもいいから起業したい、起業こそがゴールだと思っていたのが正直なところです。ただ、事業を拡大するなかで解決したい社会課題も見えてきました。2021年にスタートした採用マッチングプラットフォーム『Sangoport』では、時短で働きたい子育て中の方、シニア、LGBTQ+の方に特化した求人を扱っています。どれほど優秀なキャリアを持つ方でも、時短や週3日で働きたいというと途端に求人が少なくなるというのが現状。それはもったいないですよね。このサービスを使って、DEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)を推進したいと思っています。
起業時で一番苦労した事や
ターニングポイントなどを
お聞かせください。
苦労したことは、何度も会社が潰れそうになったことです。1年目、2年目、3年目にそれぞれ1回ずつ危機がありました。しかしそこからは、難しいタイミングは来ていません。個人的には、起業家が偉いという風潮はあまり好きではなく、ファンクションの一つでしかないと思っています。起業家がやらなければならないのは0から1を踏み出すことですが、それ以上のことは起業家一人では無理ですよね。伸びる会社には必ず優れた幹部がいます。私自身の仕事の目標としては、自分が生きているこの環境は、先人たちが作り上げたものだから、これからの世代に返そうと思いながら仕事をしています。
起業家・経営者と雇用される生き方の
違いや魅力は何ですか?
違いはないと思っています。先ほど言った通り、経営者も、役員もマネージャーもリーダーもファンクションロールの一つ。誰が偉くて特別というのはありません。たまたま今、私はSAKURUGという会社の中で、ハイパフォーマーでリスクを取っているから経営者をやっています。しかしそれは会社の中での話。昨年、何人かでサテライトオフィスのある和歌山県の白浜で農業体験をやったのですが、誰が一番のハイパフォーマーだったかというと、私ではありませんでした。同じ人でも、どこにいるかで評価が変わるだけです。トップではない位置にいても、いろんなことに貢献してもらっていると思います。
【クリエイティブテクノロジー事業】
Web系、オープン系のシステム開発、スマートフォンアプリ開発、インフラ構築から各種Webサイト制作、Webデザインまで幅広く対応。クリエイティブとテクノロジーの融合でお客様をサポートしている。
【リクルーティングエージェンシー事業】
採用マッチングプラットフォーム「Sangoport」を運営。性別、年齢、国籍など「はたらく」のあらゆるハードルに向き合い、多様な人材との出会いから組織づくりまで、ダイバーシティ経営の総合サポートを提供。
【南紀白浜サテライトオフィス】
和歌山県及び白浜町と進出協定を締結し、「さくlab(ラボ) 兼 白浜オフィス」をオープン。ブロックチェーン領域での研究開発、コーポレート業務など現地メンバーとの連携。月一回程度、本社メンバーもワーケーションに訪れる。
『1000年後の子どもを
笑顔にするためなら
会社や自分の名前が残る
必要はありません。』
ビジネスを通して、解決したい社会課題や
地域課題についてお聞かせください。
まずは、『Sangoport』を立ち上げるきっかけとなった、さまざまなバックグラウンドのある人が働きやすい社会を創りたいという気持ちがあります。これは企業側も考えを変える必要があって、「毎日○時までにここに物を届けてください」という仕事を時短・週3日勤務の人にお願いするのは無理です。そういう業務ではなく、「今月中にこれとこれをやってください。ご自身のペースで結構です」という業務なら問題がない。時間単位の生産性だと時短勤務の方のほうが高いかもしれません。もう一つ、日本の地方都市はどこも風景が同じで特色がない。それは本当にいいことなのか?という疑問があります。2020年の8月、人生で初めて和歌山県に行きました。そこで驚いたのですが、羽田から50分で行けるうえに南紀白浜空港から車で10分でオフィス市街地に到着する。利便性が高く、しかもリゾート地で、美しい海があります。すっかり魅了されてしまい、すぐにサテライトオフィスを作りました。そこで現地雇用ができて、自分たちなりの地方創生ができるのではと感じているところです。「2030計画」と呼んでいるのですが、2030年までに10事業30拠点を達成するのが目標。国内だけでなく、国外もアリです。トップダウンではなく、社員からの声で場所を決めたいですね。
あなたが考えるこれからの世の中や
目指す
社会について
ビジョンをお聞かせください。
西暦3000年の子どもたちがどうしたら笑顔でいられるか、が私のモチベーションです。先人たちの努力を私たちが享受しているのだから、これからの人にそれを渡すのは当然だと思います。そこに、自分の名前が残っていなくてもいい。これは好きな逸話なのですが、iPhoneが大好きな女の子がいて、来る日も来る日もiPhoneを使っている。あるときお兄ちゃんが「大変だ、スティーブ・ジョブズが死んだ」と言ったら、女の子は「誰それ?」と言ったそうです。『Sangoport』も同じ。いろんな方が喜んでくださるけど、それを作ったのが私だと知ってもらう必要はないですね。
千葉への想いや魅力について
お聞かせください。
実を言うと、地元があまり好きでなくて東京に出たというのが本当のところです。地元は土気ですが、東京に憧れて大学は渋谷に通いました。ずっと千葉への思い入れは薄かったのですが、生まれたところへの貢献というのは、起業家というよりも一人の人間としてやるべきだなと最近思っています。土気は日本でも有名なホキ美術館があり、東京まで特急で50分、羽田からも成田からも1時間と、ポテンシャルがある。そこで『SAKURUG DEI Town』を作ろうと構想していて、そこに高等専門学校を建てたり、トライアスロンの大会を誘致したりしたいです。
千葉のポテンシャルについて、
考えをお聞かせください。
なんといっても人口が多いことですね。千葉県全体では627万人ぐらいで、千葉市だけでも97万人もいる。そして、東京からのアクセスがいいのは本当にメリットだと思います。羽田や成田からすぐに来られて、海に囲まれた環境というのはとても大きい。どうやったらこの千葉でしかできないことを増やしていこうかというのは真剣に考えています。基本は他企業との連携と、企業誘致ではないでしょうか。そこに加えて教育、アート、食、スポーツが入ってきます。千葉を今のままで終わらせたくない。何を持ってきてどう発展させるかを考えるのが自分の仕事だと思っています。
これから起業を考えている方や
起業間もない
経営者へメッセージを
お願いします。
“起業家が偉い”という考えを一緒になくしていきましょう。起業家が一人でやれることは限られています。この社会、この地球の構成員の一人だという意識がもっと広がってくれたら嬉しいですね。例えば牛丼に500円払って食べて、それは自分の権利のように感じるかもしれませんが、裏には牛丼を作ってくれている人がいて、生産者の方がいる。お金を出して牛丼を手に入れる権利を手に入れたに過ぎないわけです。自分さえ楽しければいいや、という考えを全否定するつもりはないのですが、同志ではないのかなと。自分もこの地球を構成する一人なので、これからの子どもたちがもっと笑顔になれるように一緒に頑張りましょう。
- 会社名
- 株式会社SAKURUG
- 現在の資本金
- 5,000万円
- 現在の年商
- 非公開
- 従業員数
- 94名(2022年4月現在)
- 業 種
- IT・WEB・デザイン・HR
- 事業概要
- クリエイティブテクノロジー事業
リクルーティングエージェンシー事業
- 所在地
- 東京都渋谷区渋谷2-15-1
渋谷クロスタワー21F
- 好きな漢字は?「花」
- おばあちゃん子なのですが、おばあちゃんの名前が花子でした。社名のSAKURUGも、桜から名づけましたので「花」ですね。
- オンとオフの切り替え方は?
- オンとオフではなく、「ハイとロー」だと思っています。小学校の遠足の前日みたいな気持ちで、楽しい気持ちで毎日を過ごしたいですね。
- 影響を受けた本は?
- ビジョナリー・カンパニーZERO
ゼロから事業を生み出し、
偉大で永続的な企業になる
/ジム・コリンズ 著 - サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福
/ユヴァル・ノア・ハラリ 著 - キングダム/原 泰久 著
- 銃・病原菌・鉄/ジャレド・ダイアモンド 著
- 代表的日本人/内村 鑑三 著
- ビジョナリー・カンパニーZERO
- 千葉で注目している起業家、経営者は?
-
葉県内の起業家・経営者ではありませんが注目している方々は下記の通りです
- ムハマド・ユヌスさん
- イーロン・マスクさん
- ヴィタリック・ブテリンさん
- 株式会社ファーストリテイリング
代表取締役会長兼社長 柳井 正さん - ジャック・ドーシーさん
- 株式会社メディアドゥ 代表取締役社長 藤田 恭嗣さん
- 仏教哲学者 鈴木 大拙さん
- 生年月日
- ………………
- 1983年7月19日
- 起業年
- …………………
- 2012年
- 起業スタイル
- …………
- 会社員から
- スタートメンバーは
- …
- 一人