千葉県最大級!
リラクゼーション業界を
けん引し続けるパイオニア
リラクゼーションサロンの先駆けとして1999年に稲毛で開業し、千葉県を中心に直営・フランチャイズ合わせて30店を展開する株式会社ほっと。リラクゼーションをはじめリンパマッサージ、岩盤浴、脱毛サロンなど、時代に合わせて業態を発展させてきた。2001年には施術士養成のための「リラクゼーショントレーナー学院」を開校。また、積極的なフランチャイズ化を行い、新たな社長を世に送り出している。
【プロフィール】髙橋 尉之(たかはし やすし)
1969年、銚子市出身。幼い頃から柔道や空手、シュートボクシングなどで心身を鍛錬していた。27歳でギックリ腰を患い一念発起し、カイロプラクター養成学校に入学。研修生時代に知り合ったリラクゼーション店オーナーの元、1999年サティ稲毛店(現イオン稲毛店)に「リラクゼーションスタジオHOT」を開業する。経営者となった現在も、顧客とスタッフの充実をモットーに、職場環境の整備や人材育成に力を入れている。
Q1 起業のきっかけは?
水産高校を卒業し、将来の夢もなく都内のスーパーの鮮魚コーナーで朝から晩まで働くという単調な毎日を送っていました。27歳のある日、重い荷物を持って凍った床の上を歩いていた私の腰に激痛が走り、そのまま動けなくなってしまいます。ギックリ腰です。3日間寝たきりになった私に上司は「カイロに行ってみたらどうだ」と。半信半疑で言われるままに10分ほどの施術を受け、その2日後には動けるようになりました。この経験が元で、人の身体をケアする職業を目指します。カイロプラクターの学校は2年間。高校までろくに勉強してこなかった私には筋肉や骨格、神経に関する授業は苦痛でしたが、固い決意のおかげで投げ出す事はありませんでした。2年目の後半は、所沢のリラクゼーションサロンにインターン研修生として勤務します。研修が終わる頃にはオーナーに腕を認められ、卒業から1ヶ月後の1999年5月に私は稲毛でサロンを開業しました。
Q2 起業して一番苦労したことは?
稲毛店オープンからわずか4ヵ月後、ダイエー千葉店に2号店を開いた頃が最悪でした。店舗拡大を急ぐあまり人材確保が追いつかず、稲毛店のスタッフを異動させ2店舗をまわしました。私はというと、慣れない店舗管理と施術で手一杯です。2号店を開いてしばらくすると、身体を壊すメンバーが続出し、次第にスタッフ間の統率もとれない状況に。その影響が売上にも出始めました。私に経営者としての自覚がなかった事が招いた、当然の結果です。その状況を見かねたスタッフから作業を分担しようと提案がありました。各人の得意分野を見極めて新人教育、宣伝、経理といった人員配置をしてみてはどうかと。やってみると作業効率が上がり、店の売上にも表れていきました。そしてスタッフが以前よりもやりがいを持って仕事に取り組むようになったのです。
Q3 経営者と雇用される側の
違いや魅力は?
若い頃のスーパーに勤めていた時期は、仕事にやりがいを感じられず、ただ店に立つだけの毎日でした。今思えば自分が楽な方に流されていただけ…。先般、経緯があってこの道を選びましたが、経営者は夢を形にできますし、良い結果も悪い結果も踏まえて、こんなに面白い人生はないですね。
Q4 挑戦しつづけられる理由は?
2000年に6店舗目ができた頃、技術力が向上したスタッフはお客様からの指名が増え、次第に独立を希望しました。彼らは技術と経験はあるけど開業資金がありません。そこでオーナー制度を設けて屋号の暖簾分けを始めたのです。スタッフの士気が上がっているのが手に取るように分かり、彼らのやる気をもっと引き出すために本部を立ち上げました。私の使命は、スタッフが100%のパフォーマンスを発揮できる職場を作る事です。
Q5 御社の事業の魅力は?
我々の業界は治療院とは異なり、お客様の疲れた身体をケアすることが仕事です。身体が楽になったお客様は喜びを感じ、それがスタッフのやりがいに繋がります。スタッフの成長を支える事に魅力を感じた私は、2001年に施術士養成スクールを開設し、人材育成に力を入れてきました。今は暖簾分けして事業主を増やし、元スタッフも含めた多くの社長と共に、会社同士として事業を盛り上げています。
Q6 現在の事業ノウハウの基盤は
どこで培いましたか?
インターン研究生だった時代に、お客様が求めるのは店のブランドではなく技術力だと知りました。整体院との差別化を図るために足つぼ、眼精疲労といった施術メニューを設け、細やかな対応力をアピールしました。リラクゼーション業界草創期の話ですが、このノウハウは今も事業活動の根底にあります。
Q7 地域とのつながり、意義は?
東京や神奈川にも出店していますが、基本的には千葉県内を中心に店舗展開しています。弊社が運営しているリラクゼーション、美容業界の求人マッチングサイト「ジョブリード」に関しても千葉県内の求人情報が多く、県内の方に多くご登録いただいています。
Q8 千葉県で起業する魅力は?
やる気さえあればどこで起業してもいいと思います。住み慣れた地元で起業するのが精神的にも楽ですが、「友人が客になってくれる」という理由での地元起業はやめた方がいいです。アウェーで成功を掴まないと、長くは生き残れないと思います。
Q9 これから起業を考えている方に
メッセージをお願いします。
初めて訪れた街で道に迷ったら、その街の人に道をたずねます。道順を教わったらその通りに歩いて目的地に向かいます。これが成功への近道です。起業して迷いが生じたら先輩に相談してください。もらったアドバイスを実践すれば成功に近づきます。ここで肝心なのは教えられた通りに実践する事。その道の先駆者に聞くけど、プライドが邪魔をしてその通りにやらない人が多いように感じます。経営者は常に素直で誠実な気持ちでいてください。
好きな漢字は?
「活」
お客様に活力を与え、結果として会社が活かされる。従業員がどんどん活躍できる会社にしていきたいですね。
影響を受けた本、おすすめの本は?
「BIG tomorrow」/青春出版社
これからの事業拡大や新たな挑戦に向け、多くのヒントが詰まっているこの雑誌を毎月読んでいます。
オンとオフの切り分け方は?
オフの日は2人の子供と遊びまくってリセットしています。全力で遊ぶ彼らを見ていると元気をもらいますね。月10回ほど経営者仲間とゴルフに行き、新しい出会いや刺激をもらっています。
千葉で注目している起業家、経営者は?
私とほぼ同時期に市川で接骨院を開業し、40店舗にまで拡大させてきた株式会社ケイズグループの小林博文さんです。その見事な経営手腕は見習うべきところが多く、尊敬しています。現在はよきゴルフ仲間でもあり、よく私のビジネス談義にお付き合いいただいています。