学校法人千葉白菊学園 千葉白菊幼稚園・附属しらぎくナーサリー 理事長・園長鳰川 泰也 Model09学校法人千葉白菊学園 千葉白菊幼稚園・附属しらぎくナーサリー 理事長・園長鳰川 泰也 Model09

躾と体験を通して
園児と保護者の心をつかみ
幼稚園経営をV字復活させた
わんぱく園長

千葉市美浜区初の大規模団地として幸町団地が完成した1970年に、千葉白菊幼稚園は誕生した。鳰川泰也氏が理事長に就任した2005年から「基本しっかり、体験たっぷり」をテーマに、園児の躾と豊かな人間性の確立を実践。そのユニークな取り組みが保護者の口コミなどで広まり、一時は70名弱であった園児数は次第に増加。少子化と言われる昨今において200名強の園児、およそ30名の教職員を抱えるまでに成長した。

【プロフィール】鳰川 泰也(におかわ やすなり)

1968年、千葉市出身。創立者であり理事長の祖父のもと、平成7年より理事長代理(事務長)として勤務。一旦園を離れるも、経営危機だった学園へ平成17年に学園理事長、幼稚園園長として迎えられる。当時70名弱だった園児数を独自の教育方法により、約5年で200名強に拡大させ持続的成長をし続けている。

Q1 起業のきっかけは?

僕は1995年に経営を再建するために理事長代理として千葉白菊幼稚園に入職しました。年々減少していく園児数をどうにか食い止める策を練るも、成果が出ず1995年に100名以上いた園児はどんどん減り、2000年には70名弱にまでなりました。その後、一旦園を離れるも、学園理事から、園再建に向けて理事長・園長兼任として迎えられました。今まで学んだことや経験を活かし、志をもって幼稚園経営の改革に臨むため2005年に事業承継しました。

Q2 起業して一番苦労したことは?

喜び勇んで園に戻ったとたん保護者からは毎日クレームの嵐でした。幼稚園経営のイロハなんて知らない僕は完全によそ者扱いで、園にいる事が苦痛でしかなかった。しかし何が何でも経営を再建するという志がありましたから、時間の許す限り勉強会やセミナーに参加しました。ベテラン園長先生にもいっぱい話を聞きました。次第に色々な気付きを得まして、「基本しっかり、体験たっぷり」という教育方針を掲げるに至ったのです。基本とは、挨拶や返事など、生きていく上でのベースの部分です。躾とも言い換えられます。僕は子どもたちに「おはようございます」「ありがとうございます」をただ言うのではなく、きちんと立ち止まって相手の目を見て言うように教えます。かつて僕にクレームを言ってきた保護者の皆さんには今ではとても感謝しています。あのクレームのひとつひとつが僕のやる気スイッチを入れてくれたのですから。

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Q3 経営者と雇用される側の
違いや魅力は?

経営者が社員を信用していないとだめ。採用する時には、いい意味で捨て身になれることが僕自身の覚悟だった。失敗してもいいから挑戦しよう!選択しよう!失敗したら別の道を選ぼうって。あと経営者は、すべてが自分の思い通りになると思ったらだめ。相手は僕自身のことなんて分からないですから。なのに、思い通りになるって人は思い込んじゃう。「言ったよね」ってことあるじゃないですか。でもそれって自分の言い方、タイミング、言葉のチョイスが悪かったと矛先を自分に向けることが大事です。それが分かると腹が立たなくなる。僕自身も理事長になったとき、そう思いました。自分の思い通りになるなんて、そういうおごりがだめ。そんなものは砂上の楼閣だし、誰も聞いてくれないんです。

Q4 挑戦しつづけられる理由は?

千葉白菊幼稚園を巣立って行ったお子さんたちが、世のため人のために役立つ大人になってほしいからです。誰よりも「ありがとう」を沢山言えて、相手の喜びを自分の喜びと思える大人に。基本ができている人は、周囲の人たちから可愛がられる存在になります。どんな職業に就いても最終的には仕事ができるかどうかではなく、人柄がその人の価値を表しますから。

Q5 御社の事業の魅力は?

当園の教育理念のふたつ目にある「体験たっぷり」は、一般的な幼稚園から見たら“ずいぶん変わっている”と思われるかも知れません。教育活動の一環として、園児たちを毎年サーフィンやヨット、スキーに連れて行きます。危険が伴いますから、他園だったらリスクとしか考えないでしょう。しかし当学園では、スポーツを通じて判断力を養い、失敗から成功へのプロセスで生きる力を身に付けさせます。卒園するまでに指示行動ができ、規律を守れる人間にする。子どもたちが変わるにつれ、いつも身近にいる先生たちも変わってきます。うちは大人も成長できる職場なんです。

Q6 現在の事業ノウハウの基盤は
どこで培いましたか?

多くの先輩園長からいただいたアドバイスと、常に志を持って走り続ける勇気です。経営や保護者の事などわからないけど、とにかく園を再建したかった。職員の皆さんと一緒に、園のどこを変えてどこを継続するかの洗い出しから始めました。ピンときたものはすぐ取り掛かり、失敗したらすぐに別の案を出す。”即行即止“の繰り返しです。そうやって走り続けていたら子どもが変わり、保護者が僕を認めてくれるようになったんです。

Q7 地域とのつながり、意義は?

園の子どもたちは、園バス・マイカーも含め近隣から通っています。また、近くの小学校の先生とも交流会があり「うちの2年生よりしっかりしている」と言われることもあります。そんな時僕は、子供たちの成長のために、先生方も自分が変わろうと思いながら必死で教育しなくてはいけないと話します。僕は子どもや先生たちと成長して、地域を変えていきたいですね。

Q8 千葉県で起業する魅力は?

幼児教育に限らず、お子さんの教育環境という面で千葉はいい場所です。都市圏とは違い、3世代家庭もまだまだ多いですから健全な生活環境が整えられますし、マリンスポーツやゴルフなど充実したオフを過ごす事もできますからね。起業家にとって、千葉はあらゆる面で最高の場所だと思います。

Q9 これから起業を考えている方に
メッセージをお願いします。

「これで勝負するんだ」と思えるアイデアに対し、信念を持ってひたすら挑戦してください。繰り返し壁にぶち当たっても、100回や200回失敗したって平気ですから。挫けずにやり続ければ、絶対に大きく成長できるタイミングが来ます。とにかく前に進む事だけを考えて。そして社会に貢献できる人間になってください。

株式会社アース

好きな漢字は?

「信」
信じつづけることが大切だから。自分を信じてほしければ、まずは自分から相手を信じることが必要。全てのことが自分の思い通りになると思ってはいけない。自分がどう変わるかを考え常に自分へ矛先を向けることを意識しています。

影響を受けた本、おすすめの本は?

「人を動かすたった一つのもの、それは情熱」 岩崎剛幸 著
すごく良い本です。なかでも、著者が船井総研に入職してすぐの頃のエピソードにしびれました。仕事を通じて気づきをどれだけ得られるか?気づきの多い者ほど成功できると僕は思っていて、職員にも読ませています。

オンとオフの切り分け方は?

園児をお預かりしている平日は常に激務です。その反面、土日は思いっきりスイッチをオフにして家族や自分ひとりの時間を満喫します。夏はサーフィンにヨット、冬はスキー。基本的に土日は年中好きなスポーツに没頭しています。

千葉で注目している起業家、経営者は?

株式会社エルドラードの田中和紀さん。エリートにも関わらず、好きな世界でのびのびやっている姿が最高にカッコイイ!!もうひとりは医療法人社団マザー・キーの杉本雅樹さん。ファミール産院やなのはなクリニックなど複数のレディースクリニックを経営されています。